ECサイトやネットショップで商品を販売する企業にとって、商品画像は単なる「商品の見た目を伝える素材」ではありません。
ユーザーが商品ページを訪れた際、最初に目にする商品画像は、購入するかどうかを判断する重要な要素です。
しかし、
- 商品写真はきれいなのに売上につながらない
- 商品ページへのアクセスはあるのに購入率が低い
- 競合商品と比べて画像の訴求力が弱い
- 商品画像をどのように改善すればよいかわからない
といった課題を抱えている企業も少なくありません。
そこで重要になるのが、「売れる商品画像にはどのような共通点があるのか」を理解することです。
本記事では、成果を出している企業が実践している商品画像の特徴を7つに整理し、CVR(コンバージョン率)や売上改善につなげるための商品画像の作り方を解説します。
売れる商品画像は「きれい」だけではない
まず押さえておきたいのが、高品質な商品画像=売れる商品画像ではないということです。
もちろん、画質が悪かったり、暗かったり、商品の状態がわかりにくかったりする画像は、購入意欲を下げる原因になります。
しかし、単純に写真を美しく加工するだけでは、売上につながるとは限りません。
売れる商品画像には、
- 商品の魅力が一目でわかる
- 購入後のイメージができる
- 他の商品との違いが伝わる
- 購入前の不安を解消できる
- ブランドイメージと一致している
といった共通点があります。
つまり商品画像の役割は、「商品を見せること」から「購入を後押しすること」へ変化していると考える必要があります。
ネットショッピングする時に、同じような商品の中で一番安いわけではないが、商品ページが魅力的なことが購入の決め手になったということがあるんじゃないでしょうか?
売れる商品画像の共通点7つ
1. 商品の特徴が一目でわかる
売れる商品画像の基本は、何の商品なのか、どこが優れているのかが瞬時に伝わることです。
ECサイトでは、ユーザーが商品ページをじっくり読んでくれるとは限りません。
複数の商品を比較しながら閲覧している場合、画像を見た瞬間に、
「これは何の商品なのか」
「他の商品と何が違うのか」
「自分に必要な商品なのか」
を判断できることが重要です。
例えば、
「軽量」
「大容量」
「防水」
「省スペース」
「業務効率化」
など、その商品の主要なメリットを画像内でわかりやすく伝えることで、商品の特徴を直感的に理解してもらいやすくなります。
ただし、情報を詰め込みすぎると逆に見づらくなるため、最も伝えたい情報を1枚につき1つ程度に絞ることも重要です。
2. 商品を使用するシーンがイメージできる
商品のスペックだけでは、購入後の具体的なイメージを持てないケースがあります。
そこで有効なのが、使用シーンを見せる商品画像です。
例えば家具なら部屋に設置した状態、化粧品なら実際に使用しているシーン、業務用品ならオフィスで活用している場面などを見せます。
使用シーンを画像で伝えることで、ユーザーは、
「自分の生活に取り入れたらどうなるか」
「実際に使うとどのようなメリットがあるか」
をイメージしやすくなります。
商品そのものを撮影するだけでなく、「商品を使った未来」を見せることが、購買意欲を高めるポイントです。
3. 商品の魅力が具体的に伝わる
「高品質」「便利」「おすすめ」といった抽象的な表現だけでは、商品の魅力は十分に伝わりません。
売れる商品画像では、商品のメリットを具体的な情報に変換して見せることが重要です。
例えば、
- 「大容量」→「500ml」
- 「軽い」→「約250g」
- 「収納しやすい」→「厚さ3cm」
- 「長時間使える」→「最大10時間」
というように、具体的な数字や比較情報を加えることで、ユーザーが商品の価値を判断しやすくなります。
特に競合商品が多い市場では、「なぜこの商品を選ぶべきなのか」まで画像で伝えることが重要です。
4. 購入前の不安を解消できる
ECでは実店舗と違い、商品を実際に手に取ることができません。
そのためユーザーは、
「サイズはどれくらい?」
「実際の色は?」
「どのくらい収納できる?」
「どんな素材なの?」
「自分の用途に合う?」
といった不安を抱えています。
こうした疑問を商品画像で解消することで、購入へのハードルを下げることができます。
例えば、
- サイズ比較
- 使用方法
- 素材の拡大写真
- 裏面・側面の写真
- カラーバリエーション
- 容量の比較
などを掲載する方法があります。
商品画像は「魅力を伝えるため」だけでなく、購入前の不安を取り除くための情報提供ツールとしても活用できます。
5. スマートフォンでも見やすい
現在のECでは、スマートフォンから商品を見るユーザーが多くなっています。
そのため、PC画面だけを基準に商品画像を作るのではなく、スマートフォンの小さな画面でも情報が伝わる設計が重要です。
特に注意したいのが、
- 文字が小さすぎる
- 情報を詰め込みすぎる
- 商品が小さく見える
- 背景と商品が同化している
- 重要な情報が画像の端にある
といった問題です。
商品画像を作成したら、実際のスマートフォンサイズまで縮小して確認してみましょう。
「拡大すれば読める」ではなく、縮小された状態でも一瞬で内容が理解できるかをチェックすることがポイントです。
6. ブランドイメージが統一されている
売上を意識すると、商品の魅力を強調することばかりに目が向きがちです。
しかし、企業が継続的にEC販売を行う場合は、ブランドイメージとの統一感も重要になります。
例えば、
- 使用するフォント
- 色
- 背景
- レイアウト
- 写真のトーン
- アイコンや装飾
などに一定のルールを設けます。
商品ごとに画像デザインがバラバラだと、ブランドとしての印象が弱くなってしまいます。
反対に、複数の商品を見ても「このブランドの商品だ」と認識できる状態を作れば、ブランドの信頼感や認知にもつながります。
短期的なCVR改善だけでなく、中長期的なブランド価値まで考えて画像を設計することが重要です。
7. データをもとに改善されている
売れる商品画像を作るうえで、最も重要なポイントの一つが作って終わりにしないことです。
どれだけ経験豊富なデザイナーが制作した画像でも、「実際のユーザーがどの画像を好むか」は公開してみなければわかりません。
そこで活用したいのが、商品画像のABテストです。
例えば、
A:商品単体の写真
B:使用シーンを含めた写真
の2パターンを用意し、クリック率やCVRなどの指標を比較します。
ほかにも、
- キャッチコピーの有無
- 背景色
- 商品の大きさ
- 人物の有無
- メリット訴求の位置
- ビフォー・アフター表現
などを比較できます。
重要なのは、「デザイン担当者の感覚」だけで判断するのではなく、実際のデータを見ながら改善を繰り返すことです。
商品画像を改善するときに見るべきKPI
商品画像の改善では、「売上」だけを見るのではなく、ユーザーが購入に至るまでの各段階を確認することが重要です。
代表的なKPIとしては、
| KPI | 確認するポイント |
|---|---|
| CTR | 商品画像を見てクリックされているか |
| 商品ページ滞在時間 | 内容をじっくり見てもらえているか |
| CVR | 商品ページから購入につながっているか |
| カート投入率 | 購入検討まで進んでいるか |
| 売上 | 最終的な成果につながっているか |
などがあります。
例えばCTRが低い場合は「画像を見ても商品ページを開きたいと思われていない」可能性があります。
一方、商品ページへの流入は多いのにCVRが低い場合は、画像だけでなく、商品説明・価格・レビュー・購入導線なども含めて検証する必要があります。
どこでユーザーが離脱しているのかを確認してから、画像改善の方向性を決めることが大切です。
売れる商品画像を作るためのチェックリスト
商品画像を公開する前に、以下の項目をチェックしてみましょう。
商品の見え方
- 商品が一目で認識できるか
- 商品の特徴が伝わるか
- 商品が小さく見えすぎていないか
- 写真の明るさや色味に問題がないか
情報の伝わり方
- 最も伝えたいメリットが明確か
- 文字が多すぎないか
- 数字や比較情報が活用されているか
- 購入前の疑問を解消できているか
デザイン
- ブランドイメージと一致しているか
- 他の商品画像と統一感があるか
- スマートフォンでも見やすいか
- 競合商品と比較して埋もれていないか
改善
- CTRやCVRを確認しているか
- ABテストを実施しているか
- データをもとに改善しているか
商品画像の改善は「売上改善」の施策になる
商品画像は、単なるデザイン制作物ではありません。
ECサイトにおいては、ユーザーの商品理解を促し、購入への不安を解消し、最終的な購買判断を後押しする重要なマーケティング要素です。
特に成果を出している企業では、
「きれいな画像を作る」
↓
「商品の魅力を伝える画像を作る」
↓
「ユーザーの購買行動を促す画像を作る」
↓
「データを分析して改善する」
という考え方で商品画像を運用しています。
そのため、商品画像の制作・改善を考える際には、単純な見た目のクオリティだけではなく、売上・CVR・ブランド価値につながっているかという視点を持つことが重要です。
まとめ|売れる商品画像は「購買理由」を伝えている
今回紹介した、売れる商品画像の共通点は以下の7つです。
- 商品の特徴が一目でわかる
- 使用シーンをイメージできる
- 商品の魅力が具体的に伝わる
- 購入前の不安を解消できる
- スマートフォンでも見やすい
- ブランドイメージが統一されている
- データをもとに改善されている
特に重要なのは、商品画像を「写真」ではなく**「販売ツール」**として考えることです。
商品画像を改善しても思うように成果が出ない場合は、画像そのものだけではなく、ターゲット・訴求内容・商品ページ・価格・レビューなどを含めて総合的に分析する必要があります。
また、商品数が多い企業では、すべての商品画像を社内で制作・改善するには大きな工数がかかります。
その場合は、画像加工・画像制作を外注することで、社内担当者がマーケティング戦略や分析などの業務に集中できる体制を構築することも可能です。
「商品画像を変えて、売上を伸ばしたい」のであれば、まずは現在の商品画像を7つのポイントからチェックしてみましょう。
